七五三祝いのお返し
お子さんの成長を祝い、健康を祈る七五三祝いですが、両親や親戚からのお祝いにどんなお返しをすればいいか悩んでいる方は多いでしょう。
ですが、七五三祝いは古くからの慣習のため、お返しについても多くの慣習があります。
七五三の基本的なマナーを知ることで、失礼にならず、時代に則ったお返しをすることができます。
ここでは七五三祝いで本当に喜ばれるお返しや、のしを付ける際の選び方、書き方をまとめています。
七五三祝いのお返しはするべき?
七五三のお祝いをいただいたので、せっかくなら両親や親戚にも喜んでもらいたい、という理由で七五三祝いのお返しはするべきだという文化が徐々に根付いてきています。
そもそも七五三祝いは身内のお祝いですから、本来、お返しは不要です。
しかし、お祝いをいただいてなにもお返しをしないのは失礼だと思われてしまうかもしれません。
七五三のお祝いをいただくなら、お返しをするべき?と悩んでいるのであれば、お返しを用意しておいたほうが、お互いにいい気分で七五三のお参りに参加することができます。
七五三祝いのお返しで本当に喜ばれる3つのもの
七五三祝いのお返しは、いただいた金額の3分の1から半分程度のものにするのがベストです。
お祝いの金額 | お返しの金額目安 |
---|---|
3,000円 | 1,000~1,500円 |
5,000円 | 2,000~2,500円 |
10,000円 | 3,000~5,000円 |
30,000円 | 10,000~15,000円 |
50,000円 | 15,000~25,000円 |
100,000円 | 20,000~30,000円 |
お祝いをたくさんいただいた場合には、相手の気持ちを汲み、半返しまではしないほうがかえって喜んでもらえます。
お返しを贈るのは、お祝いをいただいた方に対して、成長を見守ってくれていることへの感謝や成長報告の意味があります。
以下には具体的にどのようなお返しを贈ると本当に喜ばれるかを紹介していきます。
■①フォトブック
七五三の主役はお子さんですから、晴れ着のフォトブックは本当に喜ばれます。
両親や兄弟などごく近い身内には、フォトブックをお返しにすると家族の結びつきを感じてもらうことができます。
しかし、遠い親戚やあまり多くのお祝いをいただいていない方に立派な装丁のフォトブックを贈ると気後れさせてしまう可能性があるため、関係性に応じてお礼状と現像写真などで済ますのもマナーです。
■②食事
七五三参りに参加してくれた両親や兄弟、親族とは食事の席を設けることでお返しの代わりとするのも良いでしょう。
七五三を迎えたお子さんとともに過ごす時間は、どんなお返しにも代えがたい喜びの時間となります。
また、それとは別でお返しをしたい場合には、帰りにちょっとした返礼品を用意したり、後日、お礼状や写真を送ったりするのもいいでしょう。
■③返礼品
フォトブックや食事以外に、返礼品を用意する家庭も増えています。
返礼品は相手の暮らしぶりや好みを配慮できるかどうかが重要ですので、すこし気を遣うお返しでもあります。
乾物や洗剤など、どんな用途にでもなるギフトを贈るよりは、お祝いごとならではの返礼品を贈ることで、相手に本当に喜ばれるセンスのいいお返しにもなります。
七五三祝いの返礼品におすすめの5つのもの
七五三祝いならではの返礼品とはどのようなものでしょうか。おすすめの返礼品を紹介します。
■①千歳飴
七五三ならではの返礼品として欠かせないのが千歳飴です。
お子さんの長寿を願う意味が込められた千歳飴ですが、親戚や近所に配るという風習は昔からあります。
両親や親戚に対しても、健康長寿を願う気持ちは同じですから、千歳飴は大変縁起がよく、喜ばれる返礼品として人気があります。
■②お赤飯
お赤飯は、お祝いの席でふるまわれる日本料理として有名ですので、返礼品としてもぴったりです。
赤という色は邪気を払うとされ、お赤飯を食べることで邪を払い、幸運を招くと考えられています。
近隣の和菓子屋やお弁当屋でお願いすると、お祝い用に包んでくれることもありますし、ネットでは七五三の返礼品用に千歳飴とお赤飯のセットも売られています。
パッケージにお子さんの名前を入れられるサービスもあり、渡す側にももらう側にも喜ばれます。
■③カステラやバームクーヘン
繁栄や長寿を意味する年輪をかたどったバームクーヘンや、生地に名前を入れることのできるカステラも七五三祝いの返礼品としておすすめです。
伝統や文化を重んじる親戚が多いならバームクーヘンは縁起がよく喜ばれますし、新しいもの好きのご親戚でしたら名入りのカステラは話題性があります。
名前を食べられるのが嫌という場合は、メッセージカードを添えられるものや、箱に名前が書かれているものもありますので、お好みのものを探してみると良いでしょう。
■④タオル
兄弟やいとこなど、若い親族や、介護をしている親族には、シンプルで使い勝手のいいタオルのセットがおすすめです。
タオルは腐らず、かさばりすぎず、いつかかならず使うものなので、実用的で重宝されます。
晴れ着の写真を使ったメッセージカードやはがきを一緒に贈れば、七五三祝いの喜びを共有できます。
■⑤羊羹
高齢の単身者やご夫婦には、タオルよりも食べきれる量の、いい羊羹を贈ると喜ばれます。
気をつけたいのは、糖尿病など甘いものの制限がかかる病気がないかどうかです。
お返しをしたいけど、羊羹食べられるかな、と両親に尋ねれば安心して贈ることができます。
七五三祝いの返礼品につける「のし」の書き方
七五三祝いの返礼品につける「のし」は、紅白蝶結びの水引のものを選びます。上のしには「御礼」「七五三」「七五三内祝」「内祝」のいずれかを書き、下のしにはお子さんの名前(名字は書かない)を書きます。
紅白は慶事の水引を表し、蝶結びは何度あってもいいお祝いごとを意味します。
お子さんの成長のお祝いは、何度あってもいいお祝いごとですから、紅白蝶結びの水引のものを使用してください。
七五三祝いのお返しは金額より気持ちが大切(まとめ)
七五三祝いのお返しは、金額よりもお子さんの成長をともに祝ってくれることへの感謝や報告の意味を込めるといった、気持ちを贈ることがなにより大切です。
しかし、どんな気持ちも伝わってこそのものですから、感謝の気持ちが伝わりやすいお返しを贈ることも大事です。
・フォトブック
・食事
・返礼品
このようなお返しを用意することで、七五三という行事が、新しい家族であるお子さんの成長を家族が一丸となって見守り、成長を喜ぶ素晴らしいイベントとなります。